» 耐震改修工事海人的日記

2017.03.21カテゴリー : Works

耐震改修工事

「耐震改修」というと構造体にいろんな補強を入れて

建物を頑丈にするイメージがあります。

現在弊社では国の官舎にて耐震改修工事を行っており

ますが、補強して「剛性」を高めるのではなく地震時に

荷重が集中する部分を広げて「靭性」を持たせる手法

で耐震性能を高めております(^^)/

これはΦ32の孔を連続して空けて最終的にスリットを作る

作業です。

上記のように鉄筋コンクリート造の柱に対して窓等の開口部

に最もせん断力が加わって脆性破壊する危険性があります。

この柱に沿って耐震スリットを設けることで地震せん断力の

一極集中を防ぐということです。

スリットが出来てしまうとパッと見こんなものか?と思われ

がちですが、このスリットの位置を決める際には黄色いテープ

で記されているように非破壊検査を行って壁体内の鉄筋の位置

・深度を確認したうえで決定しています。

また、どれぐらいの深さのスリットにするかを決めるために

各階で穿孔貫通した供試体を採取して壁の断面を確認したうえで

スリットの深さも決定します。

全てが経験や勘ではなく、根拠に基づいて粛々と進めるのが

民間工事だけを行っている会社と弊社の大きな違いでしょうか。

またこういった根拠を示すことが高い品質管理ということです☆

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