理事長ともなると異常に総会が多いです。というかこのような役職を
頂いていることを思い知らされました。
その名の通り人権に関する活動をしている会ですが、様々な事例を
聴くと、自分が気づかないところで誰かを傷つけたりしていないか?
などを考えさせられました。
全てに公平に権利があり、身体障害者や知的障害者の方に対する
思いやりがもっともっと必要だなと感じました。
この総会の中で1時間半の講演会があったのですがその内容が心に
強く刺さったので少しだけご紹介します。
知的障害者がレストランに入ろうとしたら「他のお客様が嫌がるので・・・」
と店員に断られました。水泳クラブに入会しようとして拒否された障害者
もいます。「設備が整っていないから」という理由です。「いや、特別な設備
なんか必要ないんです」と食い下がったところ、「お互いにいやな思いは
させたくないでしょう」と冷たく言われたというのです。障害のある子を普通
学級に入学させようとしたら、「普通学級、普通学級というけれど、お宅の
子は普通じゃないんですよ」と教育委員会の担当者に言われた人もいます。
たしかに学校教育法という法律では、どの学校に子どもを通わせるかは
教育委員会が通告することになっていますが、親は本人の移行にも十分
に耳を傾けなければならないとする判例があるのです。カゼをひいて近所
の診療所に行ったところ、「バカにつける薬はない」と言われた人もいます。
こんな医療関係者は例外だと思いますが、それでも言われた人の立場に
なってみれば心に深く傷が残る場合が多いのではないでしょうか。
市役所の福祉課で障害者扶養手当の手続きをしていたら、職員に諭された
人もいます。「もう一人子どもを欲しい?また障害児を生むつもりですか」
これらはいずれも現実にあった話です。2006年に千葉県が障害者の差別
をなくす条例を作った際に、差別の実例を研究するため県民から集めた実例
です。
講演された講師は毎日新聞の論説委員の野沢和弘氏で、ご自身のお子さん
も障害を持っており、また以前、香里奈が知的障害者の母親を演じたドラマ
「だいすき!!」の脚本の校正もされた方でした。
人権に関するこういった機会に触れることの無かった私ですが、心から
思いやりのある人にならなければならないと実感しました。
ドラマの世界かと思っていることが自分の目の前に現実として降りかかって
くることも覚悟しながら生きていきたいと思いました。